OpenAIの年間収益34億ドルの答え合わせ|年換算と実売上
2024年6月に紹介した「OpenAIの年間収益34億ドル」の報道を、2026年10月の時点で答え合わせします。年換算と実際の売上の違い、2024年・2025年の数字、円換算の確認をまとめます。

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?この記事はこんな方に
- 「OpenAI 年間収益」「OpenAI 売上」で検索して、2024年の34億ドルという数字にたどり着いた方
- 34億ドルが「実際の売上」なのか「年換算」なのか、はっきりさせたい方
- 社内の資料にOpenAIの数字を引用するので、円換算や出どころを間違えたくない方
!この記事でわかること
- 2024年6月の報道の中身と、2024年・2025年の実際の売上
- 2024年6月から2026年10月までの年換算売上の推移と、円換算の目安
- 年換算売上と実際の売上、会社発表と報道の見分け方

こんにちは、ヒカリです。
2024年6月に私たちは、OpenAIの年間収益が34億ドルに届き、半年で倍になったというニュースを紹介しました。この記事では、当時の報道の中身、その後の数字、元の記事の答え合わせ、円に直すときの注意を、順番にお伝えしますね。
2024年6月の報道は何を伝えたか
2024年6月12日、米メディアのThe Informationが、OpenAIの年間収益が34億ドルに達し、約6か月で2倍になったと報じました。サム・アルトマン氏が社員に語った内容に基づく報道です。Bloombergがこれを伝えました(出典1)。私たちは翌週、この報道を日本語で紹介しました。
当時の報道と私たちの記事が挙げていた数字は、次のとおりです。
34億ドルの内訳として、報道では、約32億ドルがOpenAI自身の製品とサービス(ChatGPTの有料版や開発者向けのAPI)から、約2億ドルがマイクロソフトのAzure経由の提供から、と伝えられました(出典2)。私たちの記事は「1年前には10億ドル」とも書いていました。2023年夏の10億ドルという報道に当たる数字です。
ここで大事なのは、34億ドルが「1年間の売上」ではなく「年換算」の数字だということです。直近の月の売上を12倍にして、1年分に見立てた数字を指します。2024年6月の時点で、1年間が終わっていたわけではありません。
当時は、2024年5月にGPT-4oが公開された直後で、翌週にはAppleがChatGPTの連携を発表した時期でした。個人の利用だけでなく、企業が自社のサービスにOpenAIのモデルを組み込む動きも広がっていました。34億ドルの数字は、そうした需要の高まりを、売上の面から示したものです。当時のモデルの違いは GPT-4、GPT-4 Turbo、GPT-4oの比較 にまとめています。
ヒカリちゃんのまとめ2024年6月の34億ドルは、報道による「年換算」の数字でした。1年間の売上でも、会社の公式発表でもなかった点を、まず押さえておいてください。
OpenAIの収益、2024年6月から2026年10月まで
2024年6月以降に出た主な数字を、時期の順に並べます。「年換算」と「実際の売上」は別の物差しなので、列を分けました。「会社発表」はOpenAIが自分で出した数字、「報道」は取材や資料に基づく数字です。
| 時期 | 数字 | 種類 | 出どころ |
|---|---|---|---|
| 2024年6月 | 34億ドル | 年換算 | 報道(The Information。OpenAIは確認せず) |
| 2024年(通年) | 約37億ドル | 実際の売上 | 報道(2024年9月に米紙が見込みとして報じ、のちの報道が実績として引用) |
| 2024年 | 60億ドル | 年換算 | 会社発表(CFOのSarah Friar氏のブログ、2026年1月) |
| 2025年1〜6月 | 約43億ドル | 実際の売上(半年分) | 報道(The Information。株主向けの資料に基づく) |
| 2025年7月 | 約120億ドル | 年換算 | 報道(The Information。OpenAIは確認せず) |
| 2025年中 | 200億ドル超 | 年換算 | 会社発表(CFOのブログ、2026年1月) |
| 2025年(通年) | 約130億7,000万ドル | 実際の売上 | 報道(流出した監査済みの財務資料。OpenAIは公表せず) |
| 2026年9月末 | 約500億ドル | 年換算 | 報道(Bloomberg) |
| 2026年末の見込み | 700億ドル以上 | 年換算(見込み) | 報道(Bloomberg) |
2025年7月以降の年換算売上と会社発表の数字は、姉妹記事の OpenAIの売上とChatGPT週次利用者数の答え合わせ と同じです。そちらで利用者数や評価額も確認できます。
この表から読み取れることを3つ挙げます。
- 2024年の通年売上(約37億ドル)は、6月の年換算(34億ドル)とほぼ同じ水準でした。年換算が示すのは「その月の勢いを1年続けたら」の数字で、その後の伸びは含みません。
- 同じ2024年でも、年換算(60億ドル)と実際の売上(約37億ドル)には開きがあります。年の途中で売上が伸びると、直近の勢いは、通年の合計より高くなるためです。
- 2025年は、年換算で200億ドル超、実際の売上は約130億ドルでした。勢いが年の後半に強まったので、2つの数字の差は大きくなりました。
年換算の増え方を、報道の数字どおりに並べると次のようになります(私たちの計算です)。2023年末の16億ドルから2024年6月の34億ドルまでは約2.1倍。そこから2025年7月の約120億ドルまでは約3.5倍。さらに2026年9月末の約500億ドルまでは約4.2倍です。「6か月で2倍」という見出しは、その後も形を変えて続いたことになります。ただし、これらは出どころの違う報道と発表をつないだ数字なので、厳密な比較ではなく、目安として読んでください。
ヒカリちゃんのまとめ2024年6月の34億ドルから、2026年9月末の約500億ドルまで、年換算の数字はおよそ15倍になりました。実際の売上は、2024年が約37億ドル、2025年が約130億ドルと報じられています。
2024年の記事の答え合わせ
2024年6月の記事に書いたことが、2026年10月から見てどうだったかを確かめます。結論から言うと、ドルの数字そのものは報道どおりで、大きな誤りはありませんでした。見直すべきなのは、「年間収益」という言葉の使い方です。
| 当時書いたこと | いま振り返ると | 判定 |
|---|---|---|
| 年間収益が34億ドルに到達 | 報道の数字としては正確。ただし「年換算」で、実際の売上ではなかった。2024年の通年の売上は約37億ドルと報じられている。 | 半分当たり |
| 6か月で2倍に増加(2023年末16億ドル→34億ドル) | 16億→34億で約2.1倍。報道どおりの計算で、数字も合っている。 | 当たり |
| 1年前は10億ドル | 2023年夏に年換算で約10億ドルと報じられていた。「1年前」の言い方は、おおよそ合っている。 | 当たり |
| 主な収益源は、ChatGPT有料版、開発者の利用料、Azure経由 | 報道の内訳(約32億ドルが自社製品、約2億ドルがAzure)と合っている。 | 当たり |
| Azure経由の収益は年間約2億ドル | 報道は「約2億ドルを見込む」という書き方。確定した実績ではなく、見込みだった。 | 半分当たり |
| 需要は今後も続くと予想される | 年換算は約15倍の約500億ドルに。予想は大きく上回った。 | 当たり |
| AppleとのChatGPT連携が、iPhone・iPad・Macに組み込まれる | 2024年12月のiOS 18.2で提供が始まり、日本語のApple Intelligenceは2025年4月から(出典9、10)。 | 半分当たり |
| 円での表記 | 元の記事には円への換算は書かれていなかった。単位の誤りは見つからなかった(4章)。 | 問題なし |
34億ドルは「年換算」の数字でした。「年間収益」と書くと、1年間の売上と読めてしまいます。
元の記事の見出しは「年間収益34億ドルに到達」でした。原文の言葉(annualized revenue)を「年間」と訳したので、読者が「すでに1年間で34億ドル稼いだ」と受け取る余地がありました。引用するときは、「年換算で34億ドル」と書くのが正確です。
なお、元の記事のよくある質問には、「34億ドル)」と、閉じかっこだけが残った箇所がありました。かっこの中に何かを書くつもりだったようですが、中身は残っていません。この記事では、円換算を書き足した形にしてあります。
ヒカリちゃんのまとめ2024年の記事は、ドルの数字は報道どおりで、予想も当たっていました。直すとしたら「年間収益」を「年換算収益」と書くところです。
円に直すときの単位の確かめ方
姉妹記事(OpenAIの売上とChatGPT週次利用者数の答え合わせ)では、2025年の記事で円への換算が10倍になっていました。120億ドルを約16.7兆円と書いたのですが、正しくは約1.8兆円でした。そこで、2024年の記事にも同じ誤りがないかを確かめました。
元の記事の本文と質問の部分を、すべて確認しました。結果は、円の表記は1つも書かれていませんでした。ドルの数字(34億、16億、10億、2億)は、それぞれ「億ドル」の単位で正しく書かれていました。つまり、2025年の記事のような桁の誤りはありませんでした。
円で考えたい方のために、1ドル150円(姉妹記事と同じ計算用の数字)で、この記事の数字を円に直しました。これは私たちの計算で、実際の為替とは異なります。
| ドルの数字 | 円(1ドル150円で計算) |
|---|---|
| 10億ドル(2023年夏の年換算) | 約1,500億円 |
| 16億ドル(2023年末の年換算) | 約2,400億円 |
| 34億ドル(2024年6月の年換算) | 約5,100億円 |
| 約37億ドル(2024年の通年売上) | 約5,550億円 |
| 60億ドル(2024年の年換算) | 約9,000億円 |
| 約120億ドル(2025年7月の年換算) | 約1兆8,000億円 |
| 約130億7,000万ドル(2025年の通年売上) | 約2兆円 |
| 200億ドル(2025年中の年換算) | 約3兆円 |
| 約500億ドル(2026年9月末の年換算) | 約7兆5,000億円 |
換算のコツは、「1億ドルは150億円」と覚えることです。「34億ドル」なら、34に150億円を掛けて、5,100億円になります。「兆」と「億」の取り違えが、桁の誤りの典型です。1兆円は1万億円なので、5,100億円は0.51兆円で、5.1兆円ではありません。
ヒカリちゃんのまとめ2024年の記事には円の記載がなく、2025年の記事のような桁の誤りは見つかりませんでした。円にするときは「1億ドルは150億円」と覚えておくと、取り違えを防げます。
年換算売上と実際の売上、報道と会社発表
OpenAIの数字には、似た名前で意味の違うものが混ざります。引用する前に、次の表で見分けてください。
| 言葉 | 意味 | この記事の例 |
|---|---|---|
| 年換算売上(ARR・ランレート) | 直近の月などの売上を、1年分に引き延ばした数字。1年間の実績ではない。 | 2024年6月の34億ドル、2024年の年換算60億ドル、2026年9月末の約500億ドル |
| 実際の売上(通年) | 1年間に実際に計上した売上。決算が出てから確定する。 | 2024年の約37億ドル、2025年の約130億7,000万ドル |
| 見込み・予測 | これから起きることの予想。外れることがある。 | 2026年末に700億ドル以上、Azure経由の約2億ドル |
| 会社発表 | OpenAIが自分で出した数字(CFOのブログなど)。 | 2024年の年換算60億ドル、2025年中に200億ドル超 |
| 報道 | 取材、投資家向け資料、流出した資料に基づく数字。会社が確認していないこともある。 | 2024年6月の34億ドル、2025年の約130億7,000万ドル |
2024年と2025年の数字を見比べると、年換算と実際の売上が違うことがよくわかります。2025年は、年換算では「200億ドル超」でも、実際の売上は約130億ドルでした。どちらも間違いではなく、測っているものが違います。
- 「年間」という言葉に注意する。 年換算なのか、1年間の売上なのかを確かめます
- 出どころを書く。 会社発表か報道かを、数字のそばに添えます
- 時期を書く。 「2024年6月時点の年換算」のように、いつの数字かを入れます
- 円には為替の日付と、元のドルの数字も添える。 換算ミスを、読む人が見つけられます
OpenAIの収益が大きく伸びる一方、損失も大きいと報じられています。流出した資料に基づく報道では、2025年の費用が約340億ドル、営業損失が約209億ドルでした(出典8)。売上が増えても、黒字とは別の話です。
費用の中身も、同じ資料に基づく報道で伝えられています。2025年の売上原価は約75億ドル、研究開発費は約191.8億ドルで、売上1ドルあたりの損失は、2024年の2.37ドルから2025年は1.60ドルに下がったとされています(2025年は営業損失約209億ドル÷売上約130.7億ドルで約1.60ドル。私たちの計算で、紹介記事の「1ドルあたり」が何を指すかは確かめられていません)。費用の合計(約340億ドル)は売上の約2.6倍で、売上に対する負担は軽くなってきたものの、まだ売上より費用のほうがはるかに大きい状態です(出典8)。マイクロソフトに支払った金額が約172億ドルだったという報道もあります。
ヒカリちゃんのまとめ年換算は「勢い」、実際の売上は「実績」です。数字のそばに、種類と出どころと時期を書いておくと、読む人が迷いません。
OpenAIの数字を仕事で使うときに
OpenAIの収益が伸びたことは、私たちの仕事に2つの形で関わります。1つは、サービスが続くかどうかの安心材料です。もう1つは、料金や機能が変わる可能性です。ただし、会社の規模が大きいことは、いまの料金が続くことの保証にはなりません。
実際に、2024年6月には月20ドルが基本だったChatGPT Plusは、いまの日本では月3,000円です。間にGo(月1,400円)が加わるなど、プランは動いています(ChatGPT Plusと無料版の違い、ChatGPTの費用の答え合わせ)。当時の記事が触れていた「GPT-4o」などのモデルの流れは、GPT-4、GPT-4 Turbo、GPT-4oの比較 の記事にあります。
資料にOpenAIの数字を使う方は、次の順番で確かめると安心です。
- 数字の種類を決める。 年換算か、通年の売上かを選びます
- 会社発表か報道かを確かめる。 会社発表の数字を優先します
- 円は自分で計算し、レートの日付を書く。 1億ドル=150億円などと明記します
- 古い数字には、日付を添える。 「2024年6月時点で34億ドル(年換算)」のように書きます
社内の報告書や企画書では、数字の横に小さく注記を入れるだけで、信頼度が変わります。たとえば「OpenAIの年換算売上は約500億ドル(2026年9月末、Bloomberg報道。1ドル150円で約7兆5,000億円)」のような書き方です。数字が古くなっても、いつの何の数字だったかがわかるので、あとから見直す人が助かります。2024年6月の34億ドルを今も引用している資料があれば、「年換算」と「2024年6月時点」の2点だけでも直しておくことをおすすめします。
今後の売上がどこまで伸びるかは、この記事では予想しません。確認できた事実だけを、表にまとめました。最新の数字は、OpenAIの発表と、信頼できる報道で、そのつど確かめてください。
ヒカリちゃんのまとめ引用するときは、種類、出どころ、時期、円の計算の4つを確かめてください。料金や機能は変わるので、使う前には公式ページでいまの内容を見てくださいね。
OpenAIの年間収益についてよくある質問
OpenAIの2024年の売上はいくらですか?
報道では、約37億ドルです。2024年9月に米紙が見込みとして報じ、のちの報道でも2024年の売上として引用されています。OpenAIが公式に発表した数字ではありません。2024年の年換算売上は、会社が60億ドルと発表しています。
2024年6月の34億ドルは、1年間の売上ですか?
いいえ。2024年6月時点の勢いを1年分に引き延ばした「年換算」の数字で、報道によるものです。2024年の通年の売上は、約37億ドルと報じられています。
OpenAIの2025年の売上はいくらですか?
報道では、約130億7,000万ドルです。流出した監査済みの財務資料に基づく数字で、OpenAIは公表していません。会社が発表した年換算売上は「2025年中に200億ドル超」で、種類が違う数字です。
34億ドルは日本円でいくらですか?
1ドル150円で計算すると、約5,100億円です。実際の為替で変わるため、引用するときは換算した日付とレートを書き、ドルの数字も添えてください。
SOURCES
- Bloomberg「OpenAI Doubles Annualized Revenue to $3.4 Billion, The Information Reports」(2024年6月12日) bloomberg.com(検索結果で確認。本文は有料のため読めず)
- The Decoder「OpenAI revenue doubles to $3.4 billion in six months, report says」(2024年6月13日) the-decoder.com(2026年10月26日確認)。内訳の約32億ドルと約2億ドル、2023年末の16億ドルは、同じ報道を伝えた Maginative(maginative.com)などの検索結果で確認
- Fortune(2024年9月28日。約50億ドルの赤字見通しと約37億ドルの売上を報じた米紙の報道の紹介) fortune.com(検索結果で確認)
- Reuters(TradingView掲載)「OpenAI's first-half revenue rises 16% to about $4.3 billion, The Information reports」(2025年) tradingview.com(2026年10月26日確認。掲載日は確認できず)
- Reuters(Yahoo Finance掲載)「OpenAI hits $12 billion in annualized revenue, The Information reports」(2025年7月31日) finance.yahoo.com(姉妹記事の出典1。2026年10月26日確認)
- Reuters(Yahoo Finance掲載)「OpenAI CFO says annualized revenue crosses $20 billion in 2025」(2026年1月19日) finance.yahoo.com(姉妹記事の出典3。2026年10月26日確認)
- Yahoo Finance「OpenAI projects $70 billion annualized revenue by end of 2026」(2026年10月9日。Bloomberg報道の紹介) finance.yahoo.com(姉妹記事の出典9。2026年10月26日確認)
- MLQ.ai「Leaked OpenAI Financials Reveal $21B Operating Loss on $13B Revenue in 2025」(2026年6月17日。Ed Zitron氏とFinancial Timesの報道の紹介) mlq.ai(2026年10月26日確認)
- NBC News「Apple launches its ChatGPT integration with Siri」(2024年12月) nbcnews.com(検索結果で確認)
- PHILE WEB(2025年4月1日。Apple Intelligenceの日本語対応を伝えた記事) phileweb.com(検索結果で確認)
- 姉妹記事「OpenAIの売上とChatGPT週次利用者数の答え合わせ」(ATATAKAI Digital) /ja/blog/openai-2025-sales-chatgpt-users
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最終更新 2026年10月26日