MusicFXのDJモードは終了|いまリアルタイムでAI音楽を作るには
「MusicFXのDJモード」の使い方を紹介した記事を書き直しました。MusicFX DJは2026年7月31日に終了し、リアルタイムで音楽を生み出す仕組みはGoogle Flow Musicの「スペース」などに引き継がれています。何が変わったのか、当時の記事の答え合わせ、いま試す手順をまとめます。

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?この記事はこんな方に
- 「MusicFX DJモード 使い方」で調べたのに、別のサービスの画面に飛ばされた方
- DJのように、流れている音楽をその場で変えながらAIで作ってみたい方
- イベントや配信、店内の音楽にAIを使えないか考えている方
!この記事でわかること
- MusicFXのDJモード(MusicFX DJ)がいつ終わり、どこに引き継がれたのか
- 2024年のDJモードの記事で、何が当たって何が外れたか
- いまリアルタイムでAIに音楽を作らせる方法と、仕事で使う前の注意

こんにちは、ヒカリです。
MusicFXのDJモードは、スライダーを動かすと、流れている音楽がその場で変わっていく道具でした。そのMusicFX DJは2026年7月31日に終わりましたが、同じ仕組みはいまもGoogleの別の場所で使えます。この記事では、何が起きたのか、2024年の記事の答え合わせ、そしていまリアルタイムで音楽を作る方法を、順番にご案内しますね。
MusicFXのDJモードに何が起きたのか
Googleの音楽生成AI「MusicFX」と、DJモードから生まれた「MusicFX DJ」は、2026年7月31日で提供を終えました。Google Labsは公式Xで、音楽を作って共有し、リミックスできる「Google Flow Music」の開発に集中するため、と説明しています。
2026年10月26日に私たちが確かめたところ、MusicFX DJのページ(labs.google/fx/tools/music-fx-dj)も、2024年の記事で案内したAI Test KitchenのURLも、Google Flow Musicのサイト(flowmusic.app)に転送されるようになっていました。
ただ、DJモードの「流れている音楽を、その場で変えていく」という仕組みはなくなっていません。2026年8月28日、Google Flow Musicは公式Xで、リアルタイムの音楽生成を「スペース」という機能に入れたと発表し、「MusicFX DJ」という名前のスペースを入口として案内しています。
主な出来事を時系列で並べます。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2024年9月 | MusicFXに加わった「DJモード」の使い方を、私たちが画面つきで紹介した。 |
| 2024年10月 | Google DeepMindとGoogle Labsが「MusicFX DJ」を作り直して公開。キーやテンポ、音の明るさなども操作でき、60秒分の音声をダウンロードしたり、セッションを人と共有したりできるようになる。 |
| 2025年5月 | MusicFX DJなどの音楽ツールが、新しいモデル「Lyria」「Lyria RealTime」で動くようになったと案内される。 |
| 2025年6月 | Lyria RealTimeを開発者向けの試験的なAPIとして公開。Google AI Studioで「PromptDJ」などのデモが試せるようになる。同じ月、手元のパソコンで動かせる公開モデル「Magenta RealTime」も発表。 |
| 2025年7月 | 音楽制作ソフト(DAW)の中でLyria RealTimeを使うプラグイン「The Infinite Crate」を公開。 |
| 2026年6月 | MacBookでオフラインでも動く「Magenta RealTime 2」を公開。 |
| 2026年7月 | 31日、MusicFXとMusicFX DJが終了。 |
| 2026年8月 | 28日、Google Flow Musicの「スペース」にLyria RealTimeが入り、リアルタイムの音楽生成ができるようになる。 |
| 2026年10月 | 6日、スペースで作った楽器やエフェクトを、DAW用のプラグインとして書き出せるようになる。 |
MusicFXそのものの終了と、後継のFlow Musicで曲を作る方法は、「MusicFXの使い方」の答え合わせ記事にまとめています。この記事では、DJモードにしぼって見ていきます。
ヒカリちゃんのまとめMusicFX DJという画面はもう使えません。でも、DJのように音楽をその場で変えていく仕組みは、Flow Musicのスペースに引き継がれています。
DJモードの中身「Lyria RealTime」とは
ふつうの音楽生成AIは、指示を出すと1曲を作り終えてから渡してくれます。DJモードは違いました。音楽を止めずに流し続け、そこに指示やスライダーの変化をのせていきます。Google DeepMindは、このモデルを「バンドの演奏者のように、自分の出した音と人の操作を受けて新しい音楽を演奏する」ものだと説明しています。
2025年5月からMusicFX DJを動かしていたのが「Lyria RealTime」です。公式の説明とGemini APIの資料から、できることを整理します。
| 項目 | Lyria RealTimeの仕様(2026年10月26日確認) |
|---|---|
| 指示の出し方 | 複数のテキストを入れ、それぞれの重みを変えて混ぜる。ジャンル、楽器、雰囲気を少しずつ変えられる。 |
| 直接さわれる設定 | キー(調)、テンポ(BPM 60〜200)、音の密度、明るさ。ベースやドラムを消すこともできる。 |
| 反応の速さ | 操作してから音に反映されるまで、最大で2秒ほど。 |
| 音質 | 48kHzのステレオ。 |
| 作れるもの | 楽器の演奏だけ。歌(ボーカル)は作れない。 |
| 目印 | 出力される音声には、AIで作ったことを示す透かしが必ず入る。 |
| 位置づけ | Gemini APIでは「試験運用版」のモデル(lyria-realtime-exp)。 |
Flow Musicで曲を作るときに使う「Lyria 3.5」は、歌の入った1曲を仕上げるためのモデルです。Lyria RealTimeは、終わりのない演奏を流し続け、その場で方向を変えるためのモデルです。同じLyriaという名前でも、役割が違います。
ヒカリちゃんのまとめDJモードは「1曲を作る」のではなく「演奏を流し続けて、その場で変える」道具でした。その中身のLyria RealTimeは、歌なしの演奏専用です。
2024年のDJモードの記事の答え合わせ
私たちは2024年9月、MusicFXのDJモードの使い方を、スイッチを入れるところから5つの手順で紹介しました。当時書いたことが、いまから見てどうだったかを確かめます。
| 当時書いたこと | いま振り返ると | 判定 |
|---|---|---|
| DJモードは、リアルタイムで音を操作してループやライブミックスを作れる | MusicFX DJは終わったが、同じ仕組みはLyria RealTimeとして、Flow MusicのスペースやGemini APIで使える。 | 当たり |
| AI Test KitchenのサイトでDJモードのスイッチを入れる | そのURLはいま、Flow Musicに転送される。 | いまは違う |
| スライダーで、特定の音を強めたり弱めたりできる | 指示ごとの重みを変える仕組みは、いまのLyria RealTimeにもある。キーやテンポ、密度、明るさも直接さわれるようになった。 | 当たり |
| 最大10個のプロンプトを同時に使える | 複数の指示を混ぜる点は同じ。ただ、いまの公式資料に上限の数は書かれていない。 | 半分当たり |
| ゴミ箱アイコンで削除し、提案された要素を追加する | MusicFX DJの画面とともになくなった。Flow Musicのスペースは画面のつくりが別。 | いまは違う |
| 日本語のプロンプトでも音楽が生成される | Flow Musicの曲づくりは日本語で指示できる。ただ、Lyria RealTimeの公式資料は日本語の指示に触れておらず、私たちは確かめられていない。 | 半分当たり |
| 作った音楽はダウンロードも共有もできない | 2024年9月の時点ではそのとおり。翌月の作り直しで、60秒のダウンロードと共有ができるようになった。 | 当時は正確 |
| MusicFXはMusicLMを基盤にしている | 2025年5月から、MusicFX DJはLyria RealTimeで動くようになった。 | 半分当たり |
| ボーカル入りの曲は作れない | リアルタイム生成はいまも演奏だけ。歌入りの曲は、Flow Musicの曲づくりで作れる。 | 当たり |
いちばんの見落としは、「試験的な道具は、いつか場所を変える」と書かなかったことです。
当時の記事は「新たな可能性を体感してみてください」で終わっていました。DJモードはGoogleの実験的なサービスの一つで、実際に2年もたたずに名前も場所も変わりました。もう一つ、作った音楽を仕事に使ってよいのかという点にも触れていませんでした。ここは、MusicFXの記事と同じ反省です。
ヒカリちゃんのまとめ「その場で音楽を変えられる」という中心の部分は、いまも当たっています。外れたのは画面と手順で、抜けていたのは「いつか変わる」ことと権利の話でした。
いまの使い方:Flow Musicのスペースで試す
Flow Musicの「スペース」は、言葉で説明するだけで、自分用の楽器や音楽アプリを作れる機能です。ほかの人が作ったスペースを開いて使ったり、リミックスして自分用に直したりもできます。Googleのヘルプによると、スペースが使えるのはいまのところWebとパソコンだけです。iPhoneアプリでは使えません。
DJモードに近い体験をいちばん手軽に試せるのが、Flow Musicが入口として案内している「MusicFX DJ」のスペースです。手順は次のとおりです。
- パソコンのブラウザでFlow Musicを開く。flowmusic.app を開き、Googleアカウントでログインします。初めての方は、MusicFXの記事の始め方も参考にしてください。
- 「MusicFX DJ」のスペースを開く。flowmusic.app/music-fx-dj を開くと、このスペースに移ります。
- 注意書きを読んでから進む。開くと、英語で「このスペースは別の人が作ったもの」「スペースの中の生成で、自分のクレジットが使われることがある」という注意が出ます。内容を確かめてから「Continue」を押します。
- ジャンルや楽器を入れ替えながら聴く。Flow Musicは、ジャンルを替えたり楽器を調整したりすると、数秒後に音が変わると案内しています。いきなり全部を替えず、一つずつ足したり重みを変えたりすると、流れが自然につながります。
- 自分用に直したいときはリミックスする。スペースをリミックスするか、Producerに「こういう操作ができるDJ画面がほしい」と頼んで、新しいスペースを作ります。作ったスペースは、右上の「公開」から一般に公開でき、共有用のリンクも取れます。
指示の書き方は、Gemini APIの資料にあるこつがそのまま使えます。雰囲気、ジャンル、楽器を形容詞つきで書き、少しずつ変えていくことです。
ゆったりしたボサノバ、ナイロン弦のギター、やわらかいパーカッション、午後のカフェ
ここから「ピアノ」を足す、「パーカッション」の重みを下げる、テンポを少し上げる、というように、一つずつ動かしてみてください。
ヒカリちゃんのまとめいまDJモードに近いことを試すなら、パソコンでFlow Musicにログインして「MusicFX DJ」のスペースを開くのが近道です。生成にはクレジットを使うので、注意書きは読んでから進んでくださいね。
もっと深く使う方法と、権利の注意
Flow Music以外にも、Lyria RealTimeや同じ考え方のモデルを使う方法があります。どれもGoogleが「試験的」と位置づけているものです。
| 方法 | 向いている人 | 必要なもの・注意 |
|---|---|---|
| Google AI Studioの「PromptDJ」 | MusicFX DJに近い画面で試したい人。仕組みを見たい人 | Googleアカウントでログインして使う。指示をスライダーで混ぜ、詳細設定で密度やテンポ、キーも変えられる。デモのコードを自分用に直すこともできる。 |
| Gemini APIのLyria RealTime | 自社のアプリやサービスに組み込みたい開発者 | APIキー。試験運用版のモデル。Gemini APIは日本も提供地域に入っている。 |
| DAW用プラグイン「The Infinite Crate」 | 音楽制作ソフト(DAW)で曲を作る人 | MacかWindows、Gemini APIのキーとネット接続。連続10分で生成が止まるため、リセットが必要。 |
| Magenta RealTime 2 | ネットにつながずに演奏したい音楽家 | Apple Silicon搭載のMac。モデルと専用アプリが公開されている。 |
権利について、公式に確認できたことは次のとおりです。
- Lyria RealTimeで作った音声には、AIで作ったことを示す透かしが必ず入ります。
- Googleは、Flow Musicで作られたオリジナルのコンテンツの所有権を主張しない、と公式ブログに書いています。
- Googleの利用規約は、AIで作ったものを人が作ったものだと誤解させる使い方を禁じています。
- ほかの人が作ったスペースを開くと、「安全でない可能性がある」「パスワードや支払い情報を入力しない」という注意が表示されます。
ヒカリちゃんのまとめFlow Music以外にも、AI Studioやプラグインでリアルタイム生成は試せます。どれも試験的なものなので、料金や商用利用は、使う前にその時点の規約で確かめてくださいね。
仕事でリアルタイム生成を使う前に
リアルタイム生成は、同じ操作をしても同じ音にはなりません。そこが面白さであり、仕事で使うときの難しさでもあります。イベントや配信、店内の音楽に使うとき、私たちは次の4つを先に決めるようにしています。
- 流しっぱなしにせず、使う音は保存する。本番で使う音楽は、Flow Musicの曲づくりで作ってWAVやMP3で保存しておくほうが確実です。リアルタイム生成は、アイデア出しや練習に向いています。
- クレジットの減り方を先に見る。スペースの中の生成は自分のクレジットを使うことがあります。長く流す前に、短い時間でどれだけ減るかを確かめます。料金とプランはMusicFXの記事にまとめています。
- 実在のアーティストや曲に寄せない。「〇〇風」と指示しない。Lyria RealTimeは、指示が安全のための確認に引っかかると、その指示を無視する仕組みです。
- 流す場所のルールを確かめる。配信サービスやイベント会場ごとに、AIで作った音楽の扱いが違うことがあります。AIで作ったことを隠さないようにします。
いまGoogleのAIで、DJモードのように音楽を作る入口は次の3つです。
MusicFX DJの後継にあたる入口。「MusicFX DJ」のスペースを開けば、すぐに試せます。パソコンのWebで使います。
本番で使う曲を作って保存したい場合に。歌入りの曲も作れます。WebとiPhoneアプリで使えます。
MusicFX DJに近い画面でLyria RealTimeを試せます。自社のサービスに組み込む前の確認に。
Flow Musicの料金は、公式の料金ページで2026年10月26日に確認したもの(年払いの場合の月額)です。歌入りの曲を作るならSuno AIなどのサービスもあります。比べたい方は無料のAI作曲アプリの記事もどうぞ。
ヒカリちゃんのまとめリアルタイム生成は、アイデアを探すときの相棒にぴったりです。本番で流す音楽は、曲として作って手元に保存しておくと安心ですよ。
MusicFXのDJモードについてよくある質問
MusicFXのDJモード(MusicFX DJ)はもう使えませんか?
使えません。MusicFXとMusicFX DJは2026年7月31日に提供を終えました。以前のURLを開くと、Google Flow Musicのサイトに転送されます。
DJモードのように、リアルタイムでAIに音楽を作らせる方法はありますか?
あります。2026年8月から、Google Flow Musicの「スペース」でLyria RealTimeを使ったリアルタイム生成ができます。「MusicFX DJ」という名前のスペースが入口として案内されています。開発者向けには、Google AI StudioのPromptDJやGemini APIもあります。
Flow Musicのスペースは、スマホでも使えますか?
Googleのヘルプによると、スペースが使えるのはいまのところWebとパソコンだけです。iPhoneアプリでは、曲づくりはできますが、スペースは使えません。
リアルタイムで作った音楽を、店内やイベントで流せますか?
Googleは、Flow Musicで作られたオリジナルのコンテンツの所有権を主張しないとしています。ただ、どのプランで商用利用ができるかを明記した公式の記載は、私たちは確認できていません。使う前に、契約時点の規約と、流す場所のルールを確かめてください。
SOURCES
- Google Labs 公式X(2026年7月) x.com/GoogleLabs/status/2072417166952136789
- Google Labs MusicFX DJ のページ(Google Flow Music への転送を確認。2026年10月26日確認) labs.google/fx/tools/music-fx-dj
- Google DeepMind「New generative AI tools open the doors of music creation」(2024年10月23日、2025年5月1日追記) deepmind.google
- The Decoder「Google DeepMind launches advanced AI music tools with limited availability」(2024年10月24日) the-decoder.com
- Google DeepMind「Lyria RealTime」(2026年10月26日確認) deepmind.google/models/lyria/lyria-realtime
- Magenta「Introducing Lyria RealTime API」(2025年6月12日) magenta.tensorflow.org/lyria-realtime
- Gemini API ドキュメント「Lyria RealTime を使用したリアルタイムの音楽生成」(2026年9月18日更新。2026年10月26日確認) ai.google.dev/gemini-api/docs/realtime-music-generation
- Gemini API モデル「lyria-realtime-exp」(2026年10月26日確認) ai.google.dev/gemini-api/docs/models/lyria-realtime-exp
- Gemini API 料金(2026年10月22日更新。2026年10月26日確認) ai.google.dev/gemini-api/docs/pricing
- Gemini API 利用可能な地域(2026年10月26日確認) ai.google.dev/gemini-api/docs/available-regions
- Magenta「Magenta RealTime: An Open-Weights Live Music Model」(2025年6月20日) magenta.tensorflow.org/magenta-realtime
- Magenta「The Infinite Crate」(2025年7月9日公開。2026年10月26日確認) magenta.tensorflow.org/infinite-crate
- Magenta「Magenta RealTime 2: Open & Local Live Music Models」(2026年6月4日) magenta.tensorflow.org/magenta-realtime-2
- Google Flow Music 公式X(2026年8月28日) x.com/googleflowmusic/status/2093411388945281446
- Google Flow Music「MusicFX DJ」スペース(2026年10月26日確認) flowmusic.app/music-fx-dj
- Google Flow ヘルプ「Google Flow Music でスペースを作成、管理する」(2026年10月26日確認) support.google.com/flow/answer/17083802
- Google 公式ブログ「Spaces in Google Flow Music」プラグイン書き出し(2026年10月6日) blog.google
- Music Business Worldwide(2026年7月29日) musicbusinessworldwide.com
- Google Flow Music Pricing(2026年10月26日確認) flowmusic.app/pricing
- Google 公式ブログ「Google Flow Music and Believe bring next-gen tools to artists」(2026年5月6日) blog.google
- Google 利用規約(2026年7月30日発効。2026年10月26日確認) policies.google.com/terms
「HowtoAI」は、2024年から multifverse.com で続けてきたAI活用の解説シリーズです。社名があたたかいデジタル(ATATAKAI Digital)に変わったことにともない、2026年10月からはこのブログの一つのカテゴリーとして続けていきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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最終更新 2026年10月26日