NotebookLlamaとNotebookLMの違い|PDFからポッドキャストを作る方法
2024年10月に話題になったMetaの「NotebookLlama」は、アプリではなくPDFからポッドキャストを作るレシピでした。その後どうなったかと、NotebookLM(Gemini Notebook)でPDFを音声解説にする手順、オープンソースの選択肢を整理します。

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?この記事はこんな方に
- 「NotebookLlama」という名前を見かけて、使えるツールなのか知りたい方
- PDFの資料を、聞いて理解できるポッドキャストにしたい方
- NotebookLMの無料枠で足りるか、無料のオープンソースで作れるかを比べたい方
!この記事でわかること
- NotebookLlamaが何で、2024年のあとどうなったか
- NotebookLM(Gemini Notebook)でPDFを音声解説にする手順
- オープンソースの代わりの選択肢と、選ぶときの目安

こんにちは、ヒカリです。
2024年10月、MetaがGoogleのNotebookLMに対抗する「NotebookLlama」を公開したと話題になりました。この記事では、それが本当は何だったのか、そのあとどうなったのかを確かめます。そのうえで、いまPDFをポッドキャストにしたいときの手順と、オープンソースの選択肢をお伝えしますね。
NotebookLlamaとは何だったのか
2024年10月末、「MetaがNotebookLMのオープンソース版を出した」という話が広がりました。私たちも当時、「Metaが真っ向から勝負を挑んだ」という調子の記事を書きました。いま読み返すと、この見出しは正確ではありませんでした。
NotebookLlamaは、アプリでもサービスでもありません。Metaの公式リポジトリ「llama-cookbook」の中にある、PDFからポッドキャストを作る手順を学ぶための解説ノートブック集です。リポジトリには、参考にしたり、講座のように順に進めたりできる一連のチュートリアルだと書かれています。ログインして使う画面はなく、自分のコンピューターか、GPUのあるサーバーでプログラムを動かして使います。
作り方は4つの段階に分かれています。
| 段階 | やること | 使うモデル |
|---|---|---|
| 1. PDFの前処理 | PDFから取り出した文字の乱れを直して、テキストファイルにする。内容は変えず、要約もしない。 | Llama-3.2-1B-Instruct |
| 2. 台本づくり | テキストをもとに、ポッドキャストの台本を書く。 | Llama-3.1-70B-Instruct(8Bでも可と案内) |
| 3. 演出の書き直し | 台本に、あいづちや割り込みなどの「ドラマ」を加える。 | Llama-3.1-8B-Instruct |
| 4. 音声にする | 台本を2人の会話の音声にする。 | Parler-TTS mini v1、Bark |
必要なものも、一般の方向けとは言えません。70Bのモデルを動かすには、GPUのメモリが合計でおよそ140GB必要だと案内されています。小さなモデルでも全体を通せますが、Hugging Faceというモデル配布サイトへのログインも必要です。リポジトリの作者も、音声の自然さは音声合成モデルの性能に左右されると書いていました。
ヒカリちゃんのまとめNotebookLlamaは「製品」ではなく、PDFからポッドキャストを作る仕組みを学ぶための「レシピ」でした。比べる相手はNotebookLMのアプリではなく、その中の音声解説の部分だけです。
その後の2年間に起きたこと
NotebookLlamaは、いまも公開されています。ただ、大きく育ったという話は見当たりません。リポジトリの作者があげていた「今後の課題」は、より高性能な音声合成モデルを試すこと、2つのAIに議論させて構成を作ること、405Bのモデルで台本を作ること、Webサイト・音声ファイル・YouTubeリンクを入力にすることでした。2026年10月に確かめた限り、課題の一覧に変わりはありません。
一方でNotebookLMは大きく進みました。2024年10月から今日までを、並べます。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2024年10月 | Vaibhav Srivastav氏が「MetaがNotebookLMのオープンな作り方を公開した」とXに投稿(10月27日)。Gabriel Chua氏の「Open NotebookLM」も、同じ月の初めに報じられていた。 |
| 2024年11月17日 | InfoQが紹介。オープンソースの柔軟さは評価される一方、音声の品質はGoogleの製品に及ばないという声が書かれた。 |
| 2025年4月30日 | NotebookLMの「音声概要」が、日本語を含む50以上の言語に対応(日本での報道日)。 |
| 2025年8月13日 | NotebookLlamaのノートブックにYouTubeリンクが追加された(リポジトリの記録)。 |
| 2025年8月26日 | NotebookLMの「ビデオ解説」が日本語を含む80言語に対応。 |
| 2025年10月10日 | NotebookLlamaのフォルダの最後の更新(不要なパッケージ名を requirements.txt から外す修正)。 |
| 2026年7月16日 | GoogleがNotebookLMを「Gemini Notebook」に改名すると発表。 |
| 2026年9月2日 | Gemini Notebookの上限が、使った計算量で数える方式に変わった。 |
| 2026年10月4日 | 別のオープンソース「Open Notebook」の最新版 v1.15.0 が公開された。 |
NotebookLlamaのフォルダでいちばん新しい更新は、2025年10月です。大きな機能が加わったわけではありません。「製品に育てる」のではなく、レシピとして置いておく、という扱いのようです。これはリポジトリの更新記録から読み取れることで、Metaが今後の方針を述べたものではありません。
ヒカリちゃんのまとめNotebookLlamaはレシピのまま置かれ、NotebookLMは日本語対応や名前の変更まで進みました。同じ土俵では、もう比べにくくなっています。
2024年の記事の答え合わせ
私たちは2024年10月、MetaのNotebookLlamaを速報として紹介しました。書いたことを一つずつ確かめます。
| 当時書いたこと | いま振り返ると | 判定 |
|---|---|---|
| NotebookLlamaは、NotebookLMに似た「アプリ」 | アプリではなく、作り方を学ぶノートブック集。画面や共有の機能はない。 | 外れ |
| PDFをLlamaの小さなモデルで読み、70Bで台本を書き、8Bで演出を加え、Parler-TTSで音声にする | リポジトリの説明と一致する。音声合成にはBarkも使われる。 | 当時は正確 |
| 音声がロボットのようで、話者が重なることもある | 作者自身も、音声合成モデルが自然さの上限になると書いていた。 | 当時は正確 |
| Metaが「真っ向勝負」を挑んだ | Metaの製品ではなく、公式リポジトリに置かれたレシピ。勝負というより、作り方の公開だった。 | 外れ |
| 音声の品質は、強力なモデルで今後よくなる | 音声合成の技術全体は進んだが、NotebookLlamaのリポジトリ自体は大きく更新されていない。 | 半分当たり |
| Open NotebookLMは、Llama-3.1-405BとMeloTTSを使う | 報道当時はそのとおり(Llama 3.1と紹介された)。いまのリポジトリでは Llama 3.3 70B(Fireworks AI経由)、MeloTTS、Barkと書かれている。 | 半分当たり |
| AIが作る内容は、正確とは限らない | いまも変わらない。Googleのヘルプも、音声解説は不正確な内容や音の乱れを含むことがあると書いている。 | 当たり |
いちばんの見落としは、「使える状態のもの」か「作り方」かを分けて書かなかったことです。
見出しの「真っ向勝負」は、読む方に「Googleの無料アプリの代わりに使える」と受け取らせかねませんでした。日本語の音声にしたいと思った方が、日本語に向いているかを確かめないまま試す、ということも起こりえます。実際、音声合成のParler-TTS mini v1は、モデルのページで英語向けと記されています。日本語の台本を日本語の自然な音声にできるかは、私たちは確かめられていません。
ヒカリちゃんのまとめ仕組みの説明は当たっていましたが、「アプリ同士の勝負」という見立ては外れでした。レシピと製品は、分けて考えるのがいちばん大事でした。
PDFをポッドキャストにする手順(NotebookLM)
「PDFを聞ける形にしたい」だけなら、いまはNotebookLM(Gemini Notebook)がいちばん早い方法です。アカウントづくりや画面の見方は、NotebookLMの使い方の記事にまとめました。ここでは、PDFを音声解説にするところだけを説明します。
- notebook.google を開き、ログインする。以前の notebooklm.google でも、同じ場所に転送されます。
- ノートブックを新しく作り、PDFをソースに追加する。1つのテーマにつき1冊にすると、話がまとまりやすくなります。
- 「スタジオ」で「音声解説」を選ぶ。生成は裏で進み、数分かかることがあります。
- 生成の前に、形式・言語・長さ・指示を決める。形式は、詳しく話す「ディープダイブ」(初期設定)、1人が2分以内で要点を話す「ブリーフ」、2人が建設的に講評する「批評」、2人が議論する「ディベート」から選べます。言語は80以上から選べ、初期設定はGoogleアカウントの言語です。
- 指示の欄に、聞き手の前提を書く。たとえば「この資料を初めて読む営業担当者向けに、専門用語を減らして」のように、話してほしい範囲や難しさを書けます。
- できた音声を聞き、ダウンロードか共有する。再生速度は変えられます。リンクで共有するには、ノートブックを特定の人かリンクを知る全員に共有する設定が必要です。
聞いて気になった点は、元のPDFで確かめてください。NotebookLMのチャットなら、同じノートブックに質問して、番号から出典を開けます。
英語のみの機能もあります。ヘルプによると、長さを短・標準・長から選ぶ機能と、聞いている途中で話に加わって質問できる「インタラクティブモード」は、いずれも英語だけです。
ヒカリちゃんのまとめPDFを入れて、音声解説を選び、形式と言語を決めるだけです。聞いたあとは、気になる数字を元の資料で確かめてくださいね。
NotebookLMの料金と上限、権利の注意
NotebookLM(Gemini Notebook)は、いまも無料で使えます。もっと使いたい場合は、Googleの有料AIプランに入ると上限が上がります。料金はGoogleの日本向けプランのページで、上限はヘルプで、2026年10月26日に確認しました。
| プラン | 料金(月) | 使える量の目安 | ノートブック数/1冊のソース数 |
|---|---|---|---|
| 無料 | 0円 | 標準 | 100冊/50件 |
| Google AI Plus | 725円 | 標準の2倍 | 200冊/100件 |
| Google AI Pro | 2,900円 | 標準の4倍 | 500冊/300件 |
| Google AI Ultra | 14,500円から | Proの5倍または20倍 | 500冊/500〜600件 |
2026年9月2日から、上限は「1日に何回まで」ではなく、使った計算量で数える方式です。音声解説のように重い機能ほど多く消費します。上限に達しても5時間ごとに回復します。残りの量は[設定]→[使用量]で見られます。くわしくはNotebookLMの使い方の記事に書いています。
権利の話も書いておきます。PDFを入れて音声解説を作るのは、他人の本や記事をそのまま「読み上げ」にする作業に近くなることがあります。社内で聞くだけなら問題になりにくくても、作った音声を社外に公開すると、もとの資料の権利者の許可が必要になる場合があります。お客様の情報や社外秘の資料は、個人のアカウントで入れないでください。ヘルプでは、個人のアカウントでも、フィードバックを送らない限りGemini Notebookの学習には使われないとされています。Google Workspaceのアカウントでは、フィードバックを送った場合も含めて、人が確認することも学習に使うこともないと案内されています。
オープンソースで自分のコンピューターに作る場合は、資料を外に出さずに済みます。ただし、使うモデルや音声合成の利用条件、作った音声の扱いは、自分で確かめる必要があります。たとえばBarkのモデルのページには「研究目的向け」という記載があります。
ヒカリちゃんのまとめまずは無料で試して、上限によく当たるようならPlusかProを考える順番で十分です。外に出す音声は、もとの資料の権利を先に確かめてくださいね。
オープンソースでポッドキャストを作るなら
無料のオープンソースで作りたい方のために、2026年10月26日に確認できた選択肢を並べます。どれも自分で環境を用意する必要があり、NotebookLMのようにブラウザだけで使えるものではありません。
自分で動かせる、NotebookLMの代わりを目指すアプリです。Dockerで動かし、20以上のAIの提供元やOllamaなどのローカルのモデルに対応します。複数話者のポッドキャストを作れ、1〜4人の話者を選べると書かれています。画面は日本語を含む複数の言語に対応しています。最新版は2026年10月4日公開のv1.15.0です。初期設定ではパスワードがないので、公開されるネットワークでは設定が必要です。
PDFをポッドキャストのMP3にするWebアプリです。Llama 3.3 70B、MeloTTS、Barkなどを使います。ポッドキャストは13言語で提供と書かれていますが、言語の一覧は確認できませんでした。
Webサイト、PDF、画像、YouTubeなどを会話形式の音声にするPythonのパッケージです。音声にはOpenAI、Google、ElevenLabs、Microsoft Edgeなどを選べます。プログラムを書ける方向けです。
仕組みを学ぶのに向いています。普段の仕事で使うツールとしては、設定の手間が大きいです。
選ぶ目安を3つ挙げます。
- 仕組みを知りたい、手を動かして学びたい:NotebookLlamaを読む。
- 自分のコンピューターで、複数の資料を扱いたい:Open Notebookを試す。
- 仕事の資料をすぐに音声にしたい:NotebookLM(Gemini Notebook)を使う。会社の資料は、会社のアカウントで。
ヒカリちゃんのまとめ学ぶならレシピ、自分で環境を持ちたいならOpen Notebook、すぐ使うならNotebookLMです。日本語の音声は、選ぶ前に必ず試してください。
NotebookLlamaとNotebookLMについてよくある質問
NotebookLlamaは、NotebookLMの代わりに使えますか?
おすすめしません。NotebookLlamaは、PDFからポッドキャストを作る手順を学ぶためのノートブック集で、ログインして使うアプリではありません。動かすにはGPUのある環境が必要です。
PDFからポッドキャストを無料で作るには?
NotebookLM(Gemini Notebook)の無料版で作れます。ノートブックにPDFを入れ、スタジオで「音声解説」を選びます。使える量には上限があり、5時間ごとに回復します。
音声解説は日本語で作れますか?
作れます。2025年4月から日本語に対応しています。言語は生成の画面で選べ、初期設定はGoogleアカウントの言語です。
作った音声を、動画やポッドキャストとして公開してもいいですか?
もとの資料の権利者の許可が必要になる場合があります。個人のアカウントで作った音声の商用利用について、ヘルプに専用の説明は見当たりませんでした。公開する前に、Googleの利用規約ともとの資料の権利を確かめてください。
SOURCES
- Meta llama-cookbook「NotebookLlama: An Open Source version of NotebookLM」README(2026年10月26日確認) github.com/meta-llama/llama-cookbook
- GitHub API「llama-cookbook」のNotebookLlamaフォルダのコミット履歴(2026年10月26日確認) api.github.com
- Vaibhav Srivastav氏のX投稿(2024年10月27日) twitter.com/reach_vb
- InfoQ「Meta NotebookLlama」(2024年11月17日) infoq.com
- Notebookcheck「Open NotebookLM takes an open-source approach to converting PDFs into podcasts」(2024年10月2日) notebookcheck.net
- GitHub「gabrielchua/open-notebooklm」(2026年10月26日確認) github.com/gabrielchua/open-notebooklm
- GitHub「lfnovo/open-notebook」、最新リリース v1.15.0(2026年10月4日公開、2026年10月26日確認) github.com/lfnovo/open-notebook
- GitHub「souzatharsis/podcastfy」(2026年10月26日確認) github.com/souzatharsis/podcastfy
- GitHub「run-llama/notebookllama」(2026年10月26日確認) github.com/run-llama/notebookllama
- Hugging Face「parler-tts/parler-tts-mini-v1」(2026年10月26日確認) huggingface.co/parler-tts
- Hugging Face「suno/bark」(2026年10月26日確認) huggingface.co/suno/bark
- Gemini Notebook ヘルプ「Generate Audio Overview in Gemini Notebook」(2026年10月26日確認) support.google.com/gemininotebook
- Google「Google AI のプランと料金(日本)」(2026年10月26日確認) gemini.google/jp/subscriptions
- Google「NotebookLM is now Gemini Notebook」(2026年7月16日) blog.google
- Impress Watch「グーグルNotebookLM、『Gemini Notebook』に名称変更」(2026年7月17日) watch.impress.co.jp
- Impress Watch「グーグル『NotebookLM』、音声まとめ機能『音声概要』が日本語に対応」(2025年4月30日) watch.impress.co.jp
- Google Japan Blog「NotebookLM のビデオ解説が日本語を含む 80 言語に対応」(2025年8月26日) blog.google/intl/ja-jp
- 9to5Google「Gemini Notebook switching to compute-based usage limits, like Gemini app」(2026年8月28日) 9to5google.com
「HowtoAI」は、2024年から multifverse.com で続けてきたAI活用の解説シリーズです。社名があたたかいデジタル(ATATAKAI Digital)に変わったことにともない、2026年10月からはこのブログの一つのカテゴリーとして続けていきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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最終更新 2026年10月26日